2016東雄句会
12月句会(投句)より
せせらぎに苔石並び冬紅葉 千舟
嚔(くしやみ)して魔女の一撃思ひ知り 善朗
漆黒の空に孤高の冬の月 禮泉
磨る墨の匂ひ香(かぐは)し賀状書く 耿甫
雪あれば握る性なり北育ち 一灯
漆黒の富士の貼り絵や冬茜 菫
西庇二本を結へ懸大根 秦山
足元につむじ風立ち落葉舞ふ 三奏
故郷の新米届き塩むすび ざぼん
木の葉散る箒塵取老二人 陽一
イルミネーション彩る街や年の暮 趣泉
裸木となりて大樹の雄姿かな 素風
新年から大晦日まで季節や行事を追いかけての一年はなんとあっけないことか…
拙い句会の一年にお付き合いいただき有り難う御座いました。 素風
11月吟行句会より
薄ら日の池面朱色や櫨紅葉 千舟
小流れに被さり紅葉枝を張り 善朗
枯滝の上に石塔薄紅葉 一灯
昼暗き茶房の灯り秋深む 菫
洋館の石壁に沿ひ秋薔薇 秦山
庭園の池辺に垂れて式部の実 ざぼん
秋薔薇や園吹く風も艶めきて 趣泉
心字池櫨一木(はぜいちぼく)の紅葉かな 素風
欠席投句
石蕗の生垣くぐり咲きにけり 禮泉
黄落や木洩れ日淡し橅(ぶな)林 三奏
霖雨去り実(げ)に青青と天高し 耿甫
新米を溢し雀に裾分けす 陽一
10月30日 東雄句会は古河庭園に集合し吟行句会を開催しました。
時雨そうなあやうい寒空でしたが園内には薔薇が美しく個性をもって咲いていました。薔薇は夏の季語ですが、実は一年中季節折々の花を見せてくれます。
秋の薔薇とか冬薔薇(ふゆそうび)などと表現します。冬薔薇などは厳しい寒さのなか真紅の花を一輪咲かせている様は風情もあり、心にしみるものがあります。
さて、添付の写真は郁子(むべ)の実です
塗盆に茶屋の女房の郁子をのせ 高浜虚子 があります
10月句会(投句)より
古代米稔る棚田のひとところ 千舟
ぶら下り太き糸瓜の身じろがず 善朗
鰯雲流れもせずに崩れゆく 禮泉
秋灯や静まり返るがん病棟 耿甫
浅間山日に映え薄揺れ靡(なび)く 秦山
メダル皆貰ふ園児の運動会 一灯
萩焼の壺に広ごり杜鵑草 菫
黄昏てビル影長し惜しむ秋 三奏
秋風や朝一番にパンを焼く ざぼん
先達の通夜の斎場法師蟬 陽一
秋霖やモノクロームの窓景色 趣泉
鶏頭や雨を含みて色深む 素風
添付写真はおなじみの紫式部…季語としては(晩秋)実紫・紫式部の実等と表現します。
紫式部だけでは人名となるようです。ご参考まで heba(#^0^#)/ne
9月句会(投句)より
新涼や腹に艶ある布袋尊 千舟
秋天に間欠泉の高々と 善朗
門口に佇み居たり秋の風 禮泉
胡弓良き踊なほ良きおわらかな 耿甫
やうやうに愛でる高さに牽牛花 一灯
ドライブや孫の九九聞き夏惜しむ 菫
霧降の山野渉猟秋茜 秦山
居酒屋のお勧めメニュー新秋刀魚 三奏
白百合の花びら崩れ蕊残り ざぼん
校庭の鶏鳴くや夏休み 陽一
緑陰に並ぶ園児の膝小僧 趣泉
秋暑し言訳ふゆる暮らしなり 素風
10月に入っても街には半袖姿の人々がおり、汗ばむような日射しに地球温暖化の実感があります。
オーストリア等を2週間旅した息子が例年なら時雨れる日もあるはずなのに熱い日射しに雨もなく、日に焼けて帰国いたしました。
何やら不気味な感じがいたしますが、先の短い人間が未来の地球を憂うばかりです。
しかしながら、自然界は季節の変化をみせていつの間にか庭の虫の声も消えました。
鳴くほどに宵闇深めるちちろかな 詠み人知らず
俳句では蟋蟀(こおろぎ)をちちろと表現することも有ります。 heba(#^0^#)/ne 素風
8月句会(投句)より
夫婦滝響き合ひゐて一つかな 千舟
泣きじゃくり下校のことも敗戦日 善朗
蜘蛛の囲に通路阻まれ回り径 禮泉
夕映えて茜に染まり雲の峰 耿甫
翁媼の身の上話蓮の花 一灯
漫画絵の電車の行くて大西日 菫
打上音腹まで響く花火かな 秦山
大夕立去りて眩しき陽射しかな 三奏
供花する墓石の陰に青蛙 ざぼん
新じやがの小粒を集め別料理 陽一
大神輿ゆさぶり猛る百の肩 趣泉
炎昼や暗き御堂に如来坐す 素風
毎月の「句会より」に掲載する句は大抵が自選句です。
自分は傑作と思っても点が集まらず、かとおもうと意外な句に点がきたりする時もあります。面白いのは自分の俳句が詠み手によって一人歩きをすることです。俳句は感性が大切かと思いますが、独りよがりの作品はずっと後にならないと自分の稚拙さが判らないものです。俳句は沢山恥をかきながら上手になるもののようで恥をかきながら楽しむことのようです。
さて、俳句は沢山の約束事があります。
575の17文字にまとめる・季語を一ついれる・切字・仮名遣い・リズムなど・基本の約束事を感性の575に表現する・・・約束事があるから、言葉のゲームを楽しめるのかと思います。
鉛筆一本と歳時記でいつでもどこでもどなたでも俳句の世界にwelcomeです。
添付写真は郁子の実です 「郁子二つ誰が置いたか父の墓」 野田ゆたか があります。
heba(#^0^#)/ne 素風
7月句会(投句)より
図書館の庭に一花や文字摺草 千舟
七夕やあの星欲しと言ふ幼な 善朗
片蔭に暫し佇む松葉杖 禮泉
築山に滝の一筋老舗宿 耿甫
道端の草に短冊星祭 一灯
山荘の板壁に沿ひ額の花 秦山
木洩れ日の貼りつく山路蟬しぐれ 菫
霧雨や葉裏に潜み蝸牛 三奏
紫陽花の毬の傾ぎて雨やまず ざぼん
七夕や大笹担ぎ翁来る 陽一
四葩咲く千の石段傘続き 趣泉
御堂抱く水無月の山青みける 素風
連日のオリンピック情報に一喜一憂の感あり…ですが気づけば7月句会をUPしておらず、お盆をむかえてしまいました。
俳句は花鳥風月を詠う17文字の詩身近にある季節の植物はだいたいが季語です。
紫陽花はもちろんですが俳句の世界では、あぢさゐ・四葩(よひら)・七変化などと表現します。
遙か彼方の思い出に萩原朔太郎の「心をば何にたとへん 心はあぢさゐの花
桃色に咲く日はあれど薄紫の思ひ出ばかりはせんなくて」の詩を学んだ
秋商の教室があります。 素風
6月句会(投句)より
大谷地の風の広ごり青芒 千舟
小さき傘開き幼なの入梅(ついり)かな 善朗
万緑や牛歩の松葉杖歩行 禮泉
杉叢に密かに朱き山つつじ 耿甫
鳥海の全景見せて青嵐 一灯
遊ばれて丸む毛虫や棒の先 菫
峠道越えし彼方に山法師 秦山
雨上がり色鮮やかに七変化 三奏
仙人掌(さぼてん)の黄色き花や数十個 ざぼん
丸いまま蒲公英の絮転がり来 陽一
尊徳の仕法の大地田植すむ 趣泉
万緑や地震(ない)を鎮める神をらず 素風
早くも6月梅雨となりました。6月30日は夏越祓(なごしのはらえ)という夏の厄除けの神事があります。
茅の輪潜りや水無月というお菓子をいただき無病息災を祈願いたします。
今年も大地震や大洪水と自然の驚異に心の痛むことばかりです。
俳句は花鳥風月の自然を詠う十七文字の詩ですが、言い過ぎとおもいつつ一句啓上となりました。 素風

この季節に俳句でお馴染み人気の高い花を街で拾ってきました。
・ どくだみ俳句では十薬ともいいます。
・夏椿・沙羅ともいいます。
・蓮→蓮の葉、蓮の花、はちす、などと表現はおおくあります。
写真の蓮は東寺の蓮池に咲く今年のものです。
5月句会(投句)より
藤棚を屋根とし寺の水屋かな 千舟
信濃路や細き川沿ひ山桜 善朗
石段を上り著莪咲く城の跡 禮泉
バス停に色色咲ける日傘かな 耿甫
遅き日や嫗二人の骨董屋 一灯
川風を連なり喰ふ五月鯉 菫
奥甲子(かし)の出湯の庭に花(はな)李(すもも) 秦山
そよ風やカーテン揺らぎ目借時 三奏
友偲ふ木香薔薇のアーチの家 ざぼん
轢かれずに道を渡れよ毛虫かな 陽一
山道の木洩れ日揺らし若葉風 趣泉
来たやうに初蝶ふうわり出て行きぬ 素風
我が家の小さな庭に嬉しいことがおきました。
自然に咲くようになって十年以上、毎年たった一輪、消滅せずに頑張って咲いてくれていたキンランが
今春は相棒を得て二輪になって咲いてくれました。
キンランの人工栽培はきわめて難しいと言われているようですが、びっくりポンなできごとでした。
我が庭のキンラン確と咲きにけり 素風 heba(#^0^#)/ne
4月 集合句会より
網をもて雑魚をとる子等風光る 千舟
春愁や馴染の酒屋店仕舞い 善朗
春の暮変体仮名の古手紙 禮泉
春の雷父の慈愛の拳偲ぶ 耿甫
老犬の気のむくままに花の道 一灯
たんぽぽや駅舎の単線上り発 菫
堀割の水流細き花大根 秦山
車座の宴に散り敷く桜かな 三奏
三百年枝垂れ桜を守(も)る古刹 ざぼん
クラス毎チューリップ畑競ひけり 陽一
朝靄の谷津田に響く雉の声 趣泉
椿落つ音立てて落つまた一つ 素風
4月は句会の総会兼集合句会を開催いたしております。
ことしは14日の熊本・大分の大地震が発生し、現地ではまだ揺れののこる状況でした。
被災された方々を思うと言葉も無くただため息がでるだけ・・・です。
毎年おーる秋田ふるさと館を利用させていただきますが、いつになく早々と散会になりました。 素風

3月句会(投句)より
僧の裾廊に吹かれて冴返る 千舟
飛石に張りつき梅の真白かな 善朗
犬ふぐり腹這ひになり撮りにけり 禮泉
肩を揉む孫娘の手あたたかし 耿甫
啓蟄や電話の先に稚児の泣く 一灯
小綬鶏や静まる一村呼び起し 菫
古民家の軒下に刺し風車 秦山
路地裏の空を覆ひて花みもざ 三奏
野水仙段段畑の山の上 ざぼん
山の墓地真紅に囲み落椿 陽一
引く波や過ぎし日きらめく桜貝 趣泉
ほっけほっけ次ぎの出てこぬ初音かな 素風
写真はミモザ・・・我が句会には花の大好きなざぼんさんが在籍しています。
ミモザの句です
二階まで伸びてミモザの蕾もつ ざぼん
2月句会(投句)より
潮騒の丘に色濃き蜜柑かな 千舟
寒満月雲なき空の孤高かな 善朗
紅梅を映す床屋の大鏡 禮泉
残照や明星一つ凍て空に 耿甫
豆打って打たれて面の取っかえこ 一灯
冬草を踏みて力をもらひけり 菫
山荘へ残雪踏みて辿りつき 秦山
熱きお茶飲みてひと息春炬燵 三奏
葉の折れて茎折れて咲く野水仙 ざぼん
大木の切られ頭上の月冴ゆる 陽一
霙降る音にほろ酔ひ夕餉かな 趣泉
見上ぐれば龍の眼と合ふ春の寺 素風
写真は青木
結実は秋であるが深紅に色づき最も美しいのが晩冬(1月)ころであり俳句では晩冬の季題として詠まれている。
つややかにかたまりうれて青木の実 岡崎茉莉女 がある。
1月句会(投句)より
揚舟の甲板洗ひ漁仕舞 千舟
煤逃げの輩集ひてゴルフかな 善朗
白髪に顔の皺増ゆ初鏡 禮泉
手を抜くも生きる秘訣の年用意 耿甫
年賀状旧友の顔浮かべ読む 秦山
干支描き絵手紙兄へ初便り 一灯
子等送りゆの音満たし初湯かな 菫
年明けて響く槌音都心かな 三奏
花生けに枯蓮を差し作家展 ざぼん
音を立て燃える境内古破魔矢 陽一
筑波嶺離れて浮かぶ初日かな 趣泉
星屑のいくつかは友冬銀河 素風
新年を恙なく迎えた我が東雄句会は28年目をむかえました。
本年も宜しくお付き合いのほどをお願い申し上げます。
heba(#^0^#)/ne 素風
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