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 ■東雄句会

2021東雄句会

12月句会(投句)より

峡空の残月白し霜の朝      千舟

冬に入る遺品の季寄せめくりをり    善朗

遠目にも冬空に映ゆピラカンサ      禮泉

押しくらべ背なが忘れぬ七十年     一灯

更けてより光りあまねく冬銀河     菫

酉の市福をまといて人の波    素石

突風にかぶり直して冬帽子       三奏

写メールともみぢ落葉の旅土産    ざぼん

小雪や三度延期の古稀の会    陽一

殿や姫はしゃぐ参道七五三      趣泉

百舌鳥の声子等には言へぬ老いの愚痴     素風

今は裏日本とは言いませんが、富山・新潟・山形・秋田と数年に一度の寒波が襲来して、大雪を降らしています。

近所の公園に数本ある寒紅梅に小さな花が咲き始めました。北風が吹く中ぷっくりと可愛らしく咲くこの花を、老体を労りながら

屋根の雪下ろしをしている秋田の友人達に届けたい。

さて、身近なところで、コロナは何を変えただろうか、現金を使うことは確実にカードになりました。

このカードの使い方がお店によって、その仕様が様々なのは統一できないものなのだろうか、

変わるなら勝手のよいように変わって欲しいものである。

何はともあれ、今年も一年拙い編集にお付き合いくださりありがとう御座いました。

添付の写真は12月に入ると咲き始める「寒紅梅」です。

皆々様良いお年をお迎えくださいませ。 heba(#^0^#)/ne 素風

11月句会(投句)より

余生とて良き夢見たし菊枕      千舟

音立てて爪切る朝や冬ぬくし      善朗

風吹けば吾を追ひ越す落葉かな     禮泉

小春日や小庭で猫とにらめっこ     一灯

小笠原のほどく船便香のレモン     菫

深秋や読み終え残る本の山      素石

向かふほど紅葉すすむ車窓かな     三奏

石垣に沿うて揺れ合ふ野紺菊     ざぼん

出荷葱農家の庭は香立ちぬ      陽一

秋夕焼遠嶺を焦がし果てにけり     趣泉

静寂といふ音もある秋の夜半      素風

暖かかった冬の入りぐちは、朝方の冷え込みもいよいよ厳しくなってまいりました。

灯油の値段が高くて、灯油派の私には少し残念な冬となっています。

豆っこを煮たり、スープを作ったり、お餅を焼いたり、なによりもお湯がいつでも沸いていること、小さな幸せなのにです。

十一月の宵の空には私の大好きな「宵の明星」金星がキリキリと輝いています。

空気が冷えて月も星も冴えた光りを見せてくれます。

我が家の近所には、薮といっても小薮程度ですがまだ残っています。ちょっと分け入って俳句ネタなど探しましたら、鵯上戸(ヒヨドリジョウゴ)の赤い実をみつけました。

鵯上戸・・・一枝いただいて挿しました

木守柿・・・ひとつ残った柿、冬を感じます。

heba(#^0^#)/ne 素風

10月句会(投句)より

釣り場へと葛の原抜け近道す  千舟

彼の死を新聞で知る秋の風   善朗

秋暑し庭の雑草伸び放題   禮泉

子と孫の手助けありて無事秋耕 一灯

里山の狭まる曲りの萩こぼれ  菫

虫鳴くや思ひ出辛き田舎道   素石

廃校や子等の影なし秋の風   三奏

白萩の揺れて零るる庭の石  ざぼん

満月とスカイツリーの車窓かな  陽一

日を弾き寺苑に揺るる実むらさき 趣泉 

ティーポット惜しまず使ふ夜長かな 素風

秋の夜長に震度5強の地震が発生しました。防災のサイレンが鳴りスマフォの緊急ブザーがブルブルと鳴り、しかしせいぜい火元を消すことぐらいしか出来ない人間。我が老猫は主をそっちのけでどこへ逃げようとするのか家中を駈け回っていました。

  爽籟の抜ける夜更けの地震(ない)5強    素風

皆様よくご存じの紫式部

強い生命力をみせるヒメツルソバ

秋の夜長を楽しんでいましたら震度5強の地震でした。秋商時代に新潟地震を経験しました。教室の大きな電灯が頭の上でユラユラと揺れて机の下にもぐった私は、お弁当の続きを食べていました。

heba(#^0^#)/ne 素風

月句会(投句)より

諳ずる李白の絶句虫の夜    千舟

連れ添ふて六十二年重九かな   善朗

喚声に振り向き見れば秋の虹    禮泉

天高し黒田節舞ふ太極扇     一灯

膝頭四つ向き合ひ蟬むくろ  菫

コスモスの儚き香り風匂う    素石

コロナ禍や輪廻転生彼岸花     三奏

吾亦紅野原に手折り茶花とす    ざぼん

遺跡掘る媼かしまし蟬時雨   陽一

杜わたる風の中より秋の声    趣泉

ぶんぶんが最終バスの客となり     素風

(コガネムシ・カナブンなどとも表現します)

まず、今年も東京雄水会の集いは開催が叶わず残念の極みです。

皆様もきっと同じ思いの事でしょう。

東雄句会も集合句会や吟行句会が開けず、二年が過ぎていきます。

二年など、健康である私は、なんのことなく過ぎる時間でした。

ところが、さてこの二年は婆さんの体にとって、実に正直に老化を重ねる時間でした。

先日、夏の間荒れたままの庭の草取りを頑張り、立ったりしゃがんだりを

繰り返したわけですが、次の日膝が腰がぎこちなくなっていて、加齢なる老化を!

先なる不安を!しみじみと実感致したところです。

  かけ声とともに上がらぬ婆の腰  素風  でした。(*^▽^*)

 荒れ庭に、かわいらしく真っ赤に色づいたスズメ瓜

 9月21日の仲秋の名月

  仲秋や月明かに人老いし   高浜虚子

 (ちゅうしゅうや つきあきらかに ひとおいし)

heba(#^0^#)/ne 素風

月句会(投句)より

朝市や足下に煙の蚊遣香     千舟

傷少し売り物不適茄子貰ふ     善朗

今日もまた夕焼眺め雨戸繰     禮泉

父母迎ふ曲がり胡瓜を馬にして     一灯

かなかなや山の墓地へと昼の闇     菫

薄秋や五輪の感動駆け抜け     素石

次々と池に飛び込む子鴨かな     三奏

鬼百合の花びら反りて丸まれり     ざぼん

ベランダの仰向けの蟬妻救ひ    陽一

涼しさや銀鱗跳ねる水の音    趣泉

羽一本落し鴉(あ)は翔つ猛暑かな     素風

立秋が過ぎ、気持ちは小さな秋を探すのですが・・・

先日ようやく2回目のワクチンを接種しました。

添付の写真は、ワクチン接種を受けた医院の玄関脇の植え込みで花をつけていたウチワサボテンです。

漢字にすると団扇仙人掌となりましょうか。団扇も仙人掌も夏の季語です。


団扇仙人掌


いちいの実

二枚目の赤い実はイチイです。秋田の垣根などでよくみかけました。散歩コースで見つけました。

赤い実は甘いのですが、種には毒があります。

子供の頃、摘んでは丸ごと食べて種をペッと吹き出していましたが、毒があるとは知りませんでした。

heba(#^0^#)/ne 素風

月句会(投句)より

下闇の堰堤長し雨匂ふ      千舟

顔中が口となりけり燕の子      善朗

杖に傘持ちて出掛けし梅雨の朝   禮泉

老鶯のケキョケキョ激し烏来る     一灯

水郷の下船の茶屋の太うなぎ     菫

ビアガーデン行きたる思いベランダで     素石

雨あがり谷から谷へ虹の橋    三奏

雨上がる大賀蓮の葉水の玉      ざぼん

子燕や揺れる電線しがみつき      陽一

雷鳴のころげくる空梅雨の闇      趣泉

梅雨寒や午睡の婆に猫の添ふ     素風

混迷の中始まった五輪!五輪がこんな状況で開催されるとは誰もが想定外であったと思います。「戦いすんで日が暮れて」

五輪もコロナも静かになったとき、変わらざるを得ない社会に人はどこまで変われるのだろうか?変わらなければならないのに…である。

添付の写真は五月に種から育て、7月に水鉢に移植した蓮です。

 

蓮の「花」は上手に育てば二年後に見られます。

蓮(はちす)は夏の季語。睡蓮とはお仲間。 へばネ   素風

月句会(投句)より

黄を極め匂ふ岸辺の忍冬   千舟

落ち梅を拾ひ早朝ウオーキング    善朗

草毮る広く見えたる狭き庭 ー  泉

葉裏にも刺を潜めて花茨     一灯

万緑や少女笛吹く指力   菫

紅一点初めて知るや花石榴     素石

春夜会音を紡ぎて四重奏     三奏

大輪の薔薇一輪の香かな     ざぼん

廃校の臨時駐車場山法師     陽一

白鷺の飛翔眩しき雨後の空    趣泉

にじみける梅雨満月の大暈繝(うんげん)    素風


茱萸の実の赤き唇 忘られぬあの人よ~ご存知「望郷」の一節。

ご近所の空家状態のお宅の生け垣に、写真の茱萸の実が真っ赤に熟れていました。写メをとり一粒頂戴しました。
熟れきってあまく秋田の夏を想いました。

コロナ禍の2回目の夏を迎えました。ワクチンの接種がゆきわたり11月の東京雄水会の集いは、マスクなしで参加したいものです。

heba(#^0^#)/ne  素風

月句会(投句)より

野仏の在す秩父路春寒し     千舟

網戸入れ美(うま)し風入れ夕餉かな     善朗

つるバラやフェンス一面生ひ茂る    禮泉

「母の日」や孫の手土産グルコサミン    一灯

幾重にもからむ山藤里つなぐ     菫

袖捲り道行く人や夏兆す     素石

暗闇のしじま震わせ春の雷     三奏

路地裏の荒地に残る藤の棚     ざぼん

雨吸ひて芍薬重く揺れにけり    陽一

田植機の並ぶ農道里の朝     趣泉

裸婦像がハープ奏でる木下闇     素風

残念ですが昨晩の皆既月食は天候も我が位置も条件が満たされず、愛でることならずでした。

 

左 もみじの種…あまりに可憐な紅色をみせていました。

        プロペラの形をした種はご承知のとおり

        クルクルと風にのって落ちた場所が、新しい生きる

        場所になるのです。

右 雀瓜にちいさな実が育ち始めています。

        秋口には烏瓜とは違う赤色となります。

          

東雄句会の会報は2021/5月号で390号となりました。32年を越えました。

イベントごとに興味の薄い私ですが、400号発行には線香花火ぐらいはよいのではないかと、もう一人の素風がささやいております。
ヘバネ 素風

月句会(投句)より

川沿うて並ぶ舟宿夕朧    千舟

朝酒を酌める幸あり春うらら    善朗

花筏静かに流れ何処にぞ    禮泉

霾や聖火を運ぶ百四歳    一灯

手を借りず結ぶポニーテール入学す    菫 

今日もまた春のせいにし朝寝坊     素石

ひとすじの飛行機雲や春茜    三奏

制服の少し大きめ入学子     ざぼん

窓辺立ち妻と眺むる春の雹     陽一

筑波嶺の墨画の如き朝霞     趣泉

浮雲も揺るる梢も風光る      素風

コロナウイルスとの戦いは想定内とはいえ、厳しく難しく悩ましく、やはり簡単にやり過ごすことはできなかった・・・と思います。人間のスキを突くかのように変異して攻撃しています。

社会の構造が変わろうとしていますが、優しさや思いやりのみえる社会でなかったら人は生きていけないとしみじみと思うこの頃です。

 


我が家の庭もこの時期はにぎやかです。紫と白のタツナミソウはあちこちににぎやかです。

金襴の二人組は今年も元気に咲いてくれました。ヤブ蚊が登場するまでの、一時隅っこにある小さなベンチが私の特等席になります。
ヘバネ   素風

月句会(投句)より

堰堤は子等の遊び場川涸るる   千舟

余寒なほ疼(うづ)く足首さすりをり  善朗

震災の句を読む朝や春陽射す  禮泉

僧十人読経轟轟春嵐  一灯

紅を引き合せ鏡の春装ひ  菫

ストレスも晩酌ありて朧月  素石

空青し都会片隅ふきの薹  三奏

春野菜のスープことこと昼下がり ざぼん

子等去りてなほもぶらんこ軋みをり  陽一

春の灯を川面に降らし電車過ぐ 趣泉

白梅や丹精といふ姿見せ  素風

 東京雄水会のHP活動記録に掲載されました武藤四郎氏編集の「秋商100年校史の窓」を興味深く拝読致しました。戦後生まれ団塊の世代の私は、「秋商を貫く伝統」の真ん中ほどにあたり、当時はそれぞれの先生方が語る秋商への熱き思いを、わくわくしながら聴いていました。それは大抵授業中のことでした。

…懐かしい。

さて添付の写真は百花繚乱となす春の花からスミレです。

heba(#^0^#)/ne 素風

月句会(投句)より

寒靄の沖に大島浮かぶかに    千舟

手水場に差し込む灯り寒満月    善朗

霜白し日の射すまでの今朝の庭     禮泉

老に老譲るバス席春浅し     一灯

家居にて大根煮込むひとびかな      菫

恵方巻どちらが恵方か知らぬまま    素石

窓拭きやゴンドラ下がり冬の空     三奏

霊園の紅梅一樹光差し     ざぼん

一群の枯葦反りて向き揃ひ     陽一

昏の街の灯包む冬の霧      趣泉

白粥の土鍋ふつふつ寒卵      素風

早三月ひな祭り…も過ぎてしまいました。

今冬は北国の大荒れがニュースに加わり、秋田に暮らす友人達に心苦しいような思いを抱いて過ごしました。

それでも、ラインつながりの友人からは、メチャ元気な声が届き秋田の女性達は強いなぁ~と、恙なく暮らしているみんなに敬意を

表したい。

猛吹雪のなか、面影橋から吹きっさらしの校舎まで歩いたことなど思い出しました。遙かに遠く50年以上の記憶の中です。

さて、添付の写真は紫陽花の芽です。もう夏の準備が始まっています。

heba(#^0^#)/ne 素風

月句会(投句)より

歳晩や焚上げの榾井桁積み     千舟 

恙なく越え来し米寿賀状書く     善朗

白髪は父並みとなる初鏡     禮泉

寒気凛冽列島襲ふ白魔かな      耿甫

初日記読書百冊新抱負      一灯

東雲や窓しらじらと初鴉        菫

コロナ禍に思ひ遙けき夜寒かな      素石

気を鎮め自問自答や除夜の鐘      三奏

年明くる諸行無常やあかね雲      ざぼん

元旦の古稀の真白き髭を剃り        陽一

蒼天へ水の矢揃ふ出初めかな      趣泉

風待ちて堤を走る凧の子等      素風

新年おめでとうございます。

令和3年はオリンピックとコロナがさらなる大波をおこし、我々を呑み込もうとするのでしょう。

叱咤激励し自分を奮い立たせ、社会参加をしてゆかねば、浦島太郎のようになってしまいそうです。

写真は寒紅梅 お正月にはもう八分咲きでした。

近所の竹林に毎年三本の寒紅梅が可愛い八重の小花をつけて、楽しませてくれます。

ちなみに、寒紅梅の句を投句しましたが、お点がはいりませんでした。

再チャレンジです。

本年も拙い編集ですがお付き合いのほどよろしくお願い申し上げます。

                          heba(#^0^#)/ne 素風

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